いつも応援いただいている皆様
こんにちは。
同志社高校ラグビー部ヘッドコーチの中村です。
昨日の同志社香里高校との試合で2014年の部活動がすべて終了しました。
1年間、皆さまからたくさんのサポートとご声援を頂いたおかげで部員、スタッフ一同充実した素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。
感謝いたします。
ありがとうございました。
さて、今年を振り返ると部員たちと共に 「京都チャンピオン」 を目標に過ごしたチャレンジの日々は、感動の日々でもありました。
彼らが毎日少しずつ、時には大きく成長していく姿には、すぐに「枠」を作ってしまう大人たちには予想の出来ない可能性を感じさせられましたし、彼らがチームメイトと作り出す空気は、入り組んだ人間関係の中に生きることで、大人たちが忘れかけているストレートな優しさが溢れておりました。
毎日繰り返したタフでハードなトレーニング。
負けるたびにチーム全員で這いあがったチームワーク。
グランドとは違う表情に包まれた笑顔がいっぱいの食事会。
あっという間の1年間でしたが、いつしか彼らは立派なアスリートとなり、仲間のために体を張ることが出来る素晴らしいラグビー選手に成長しておりました。
全国大会予選準々決勝の伏見工業戦。
不動の14番を背負っていた矢野がウォーミングアップで前十字靱帯断裂の衝撃的なアクシデント。
さらに試合中には不動の4番であり京都代表選手にも選出されていた4番田原が敵チームから危険なタックルを受けた際に脳震盪を起こし途中退場。
1年前の彼らだったら、予期せぬ大きなショックに集中力が切れていたかもしれません。
しかし、この試合で彼らは何度も訪れた大きなピンチの度に、グランドの中では円陣を組み、言葉を掛け合い、グランドの外からも中の選手と同じ気持ちで戦うメンバーたちが必死に励ましながら勝利を手にしました。
矢野と田原にとっては花園へ進出することだけが、彼がもう一度グランドに立つために残された可能性となりました。
準決勝、決勝に必ず勝利して夢を叶えることを誓い合ったチームでしたが、残念ながら決勝戦で成章高校に敗れました。
僕はラグビーを通じて選手としてもコーチとしても日本一を経験させてもらったり、日本代表選手としてワールドカップにも出場させていただきました。
どの経験も掛け替えのない最高の経験だと胸を張れますが、それらと比べても同志社高校でチャレンジした2014年の1年間ほど充実した1年間はありませんでしたし、その分これほど落ち込んだ記憶もありません。
今年の同志社高校3年生たちは多くの高校ラグビー部の部員たちがそうであるように、「敗者」として高校ラグビーにピリオドを打つことになりました。
これは力不足であり、運命でもありますので誤魔化すことはできません。
ただ彼らが岩倉で情熱を費やした3年間は世界中のどこにも無く、彼らだけが積み上げた経験もまぎれもない事実であり、この挫折はきっと将来 「勝者」 以上にタフな強さを発揮することがあると信じております。
改めて、3年生のみんな本当にお疲れ様でした。
みんなの未来のどこかで
「高校3年生の時の悔しさが今の栄光のきっかけです」
って言えるようなアツくてタフで最高に楽しい人生を送ってください!
目一杯落ち込んだら後は前進しかありません。
すでに新チームは新たなスタートを切りました。
今年の3年生には悪いけど、君たちが見れなかった景色を
新チームは来年必ず見に行きます。
その景色が見える場所には1年間の並大抵の努力じゃたどり着けないことは十分知っております。
でも、知っているからこそ出来るのです。
来る2015年は同志社高校ラグビー部の主役である部員、それをサポートする父母、OB、先生方、応援してもらっているファンの方、コーチングスタッフ・・・、全員が同志社高校ラグビー部に流れるBLOODを感じながら魂のこもったBIG CHALLENGEをやり切りましょう!
来年もよろしくお願いいたします!
同志社高校ラグビー部ヘッドコーチ
中村直人